平成21年度

　いただいた感想文などから、皆さんが本が大好きで、大切にしてくれていること、又この「輝き文庫」を楽しみにしている様子がわかり、私たちも大変うれしく感じています。

　本を読んでいる時、読んだ後のその感じ方は、皆さんそれぞれ違っているかもしれませんね。一冊の本から想像すること、感じることは皆さんの年齢や性別、環境によって随分かわることでしょう。私たちはその中ででも、一生に一度の一冊とも思えるようなすばらしい本にめぐりあってもらいたいと願っています。

　さて、私の好きな詩に「しあわせは、いつもじぶんのこころがきめる」という言葉があります。今の自分が幸せかどうか、今の自分を大切にできているかと考えた時に、それを、「今が幸せ」と思えるかどうかは自分が決める。という意味です。それは、どんな時でも気持ちの持ち方、考え方で幸せにも不幸にもなれるということでもあります。「今が幸せ」と感じられ満足できる人は、幸せのありがたさを知り人にも優しくできます。「今、生きていることが幸せ」と感じられる人は、命の大切さもわかることでしょう。

　今、私たち大人でも「生きることが大変に思える時」があります。生きることは、楽しいことばかりではないからです。そんな時には、本を通していろいろなヒントをもらったり、自分を勇気付けたりはげましたりしています。本にはそんな言葉や物語がたくさん詰まっています。

　どうか皆さん、お気に入りの一冊を見つけてください。その本が皆さんの一生の友達となり一度きりの人生を輝いて生きていくお手伝いをしてくれるでしょう。「輝き文庫」の本たちが皆さんの幸せに生きていくためのお手伝いになれば、私達にとっても大変な幸せです。

　今回も本を選ぶにあたって、各学校の先生方にご協力をいただきました。本当にありがとうございました。

最後に、皆さんが本を通して「しあわせ」になれますよう。そして「しあわせの輪」がどんどん広がって心豊かに成長した皆さんが、すばらしい社会を築いてくれることを心から願っています。